希求 -夜光虫のような-

2023/08/01 2023/12/03

11:00 ～ 17:30

休館日：毎週木曜日
日曜日15:00まで

希求-夜光虫のような-

独りきり、真っ暗闇の中を散々歩き回り、疲れ果て、もうこの先どうしていいのかわからず途方にくれたその時に出逢う、かすかな光。

闇の中に灯るかすかな、でもそれはまるで生命そのもののような力強い、確かな存在。本木健さんの作品世界には、求めた時に開かれる光があるのです。苦難・苦境の深淵から逆照射してくる生命の光を是非、ご覧ください。

2022年1月18日から本木さんは視力のほとんどを失いましたが以前よりも精力的に描き続けています

近年になって体罰よりも言葉による暴力の方が心、精神にさまざまな障害、傷となり引きずる比率が大きくなることが分かってきつつある。55年経って、いまさらわかってもしょうがない。
37年前、ネガティブな言葉に囲まれた生活の中で、正反対の言葉をかけてくれる人物に出逢い、僕は変わった。いまも絵が好きで描いているという訳ではない。絵との出逢いではなく、人との出逢いが重要だったのだ。
人は蘇(よみがえ)ることができる。人との出逢いと関わりによって大きく変わることができる。
安彦先生は、そういうことをおくびにも出さず、忍耐強く実践し、私は育てられてきた。
この展覧会の意義は、こういうことにあると思う。自分で絵が上手いとは思わない。上達したとも思っていない。でも絵を描き続けてきた充実感はある。この稀有な出逢いや関係性が、僕やこの場だけのことで終わらないことを、心から願っている。

本木健

上映会＆トーク

木本健第2回個展関連イベントとして映画上映会とトークイベントを開催いたします。参加無料となっていますので皆さまのお越しをお待ちしております。

2023.10.14

上映会

13:20～14:40

破片のきらめき
～心の杖として鏡として～

10月14日は上映会のみとなります

2023.10.21

上映会

13:20～14:40

破片のきらめき
～心の杖として鏡として～

トークイベント

14:40～15:40

本木健
高橋愼二
宇野学

上映映画

破片のきらめき
～心の杖として鏡として～

ヴズール国際アジア映画祭【仏】
観客賞/ドキュメンタリー映画最優秀賞
文化庁優秀映画賞作品

精神科病院内のアトリエに通う人びとを10年以上の歳月に亘り記録した作品。キャメラは、自身の心の内をひたすら見つめ、表現と向き合う人びとの姿を、克明に映し出す。「病んでいると言われているうちに描くのは実は千載一遇のチャンスなのだ!芸術とは治ってはいけない病気なのだ!」―「病む」とは何か。「表現」とは何か。そして、「生きる」とは何か。現代社会の中で見失いがちなものに気付かせてくれる珠玉のドキュメンタリー。